アートの力

昨年末の羅針盤ギャラリーでの「クリスマスハート展」を企画した作家、

よこたこういちさんからお手紙を頂いた。

 

 

よこたさんは福島県在住の作家さんで、

アートの力で福島を元気づけたい、それと原発問題が風化しないように、

と展覧会を企画されたらしい。

内容は、来場者にハートを描いてもらい、

それを福島県の病院(福島原発から33km地点)に飾るというものだった。

 

ハートで埋まっていく紙を見て、素敵だなと思った。

それと同時に、自分の作品も見てもらいたい、という欲望が生れた。

 

 

作品作りって、とても個人的なものだ。

自分が考えてること、見えてるものや見たいもの

まず自分があって、そこから他者へと広がっていき、また自分に返ってくる。

 

そうやって生れた作品を、頼まれてもいないのに、あげるというのは

いかがなものか、という思いもあったが、

喜んでもらえるという思いのほうが少し勝った。

で、よこたさんを通し作品2点を病院に寄贈させて頂いた。

 

 

届いた手紙はそのお礼だった。

先生をはじめ、スタッフさんたちも待合室が明るくなったと

喜んでくれたらしい。

その手紙を読んで僕も喜んだ。

 

手紙の最後にはこう書いてあった。

 

「震災からまもなく2年になりますが、福島の状況はなんら変わっていません。

アートの力で何が出来るのかよく分かりませんが、

寄贈いただいた作品の展示とハートの作品の展示は

本当に喜んで頂いて、貴重な一歩になったと思います。」

 

 

よこたさんにお伺いしたところ、作品の寄贈先はまだまだあるとのこと。

 

2歩目は僕が出しましょう、と思った。

 

福岡県から。

 

埼玉県在住の僕ですが。

 

動けば自然と繋がるなぁ、そう思った。