進んでは戻り

今日は4回目の銅版画工房。

前回試し刷りをして良い感じだと思ったので、今日は本刷りをして次の作品に入るつもりだった。

 

先生は前回までと別の方だったので、最初に試し刷りを見てもらった。

すると、このままでもいいけど更に描き込みをしたらもっと面白くなる気がするという意見を頂いた。

 

更に描き込んで失敗したら嫌だなと思ったが、先生が具体的に指摘してくれた点のことを想像してみたらなんだか面白そうに思えた。

もう一度「出来上がり」が来るような気がしたので描き込むことにした。

 

描き込むにはまた防蝕液を塗らなきゃならない。

進んでは戻り、進んでは戻り。

正直少し面倒臭い。

 

でも描き始めるとすぐに入り込んでしまう。

すぐに楽しくなる。

当然まだ思い通りにはニードルが動かなかったりするのだが、それすら楽しい。

 

しばらく描き込んだら「出来上がり」が再びやってきたので腐蝕液に浸した。

今回は腐蝕時間による線の違いを見たかったので前回より浸す時間を30分短くした。

 

時間になり腐蝕液から銅板を取り出し、防蝕膜を洗い落し、インクを詰め、プレス機で印刷した。

 

仕上がりを見ると前回刷ったものより密度が高く絵が面白くなった。


でも再び版画の洗礼を受けた。


絵は面白くなったが、インクを拭き取り過ぎて画面中央部分が少し薄くなってしまった。

刷りを失敗したのだ。

悔しくなりもう1枚刷ることにした。

 

そして次の1枚は良い感じに刷り上がった。

先生にも今まで1番良い刷りだと言われ嬉しくなった。


・・・でもなんか。


・・でもなんか少し。


出来上がったものを見ていたら、気になる部分が2、3出てきてしまった。

 

すごく迷ったが、ここまできたらやるしか無いと思い3度目の加筆をすることにした。

 

でも作業時間が無くなってしまったので加筆は次回に持ち越しに。


結果、作業工程は今日来た時と同じになってしまった。


進んでは戻り、進んでは戻り。


最初の一枚が遠い。

けど進んでいることは確かだ。


カタツムリぐらいのスピードに思えてくるが、それを楽しもう。